お正月は紅白歌合戦で5番街のマリーという曲を改めて聞き、今年はこの歌を覚えようと決めました。
歌謡曲は染み込むというかなんというか人間臭さが伝わってきていつ聞いてもやっぱいいもんです。

そんな背中で語る男に憧れる今日この頃。

今日は真面目に抽出について話しますか。コーヒーを抽出するうえで技術を上げるためには、僕自身の中で絶対的な哲学があります。

それは「予測と現実のズレ」。

自分の性格上、かなりの慎重派。石橋を叩いて割って補修して叩いて割れなければ渡るような奴です。なので抽出はいつもどんな良い液体になっても疑います…この数年ピュアな心が犠牲になった気がしてなりません。

ただやみくもに淹れて経験を積むだけではほとんどの場合、一定の域を出ずに終わります。重要なのは、理解しながら考えて一回一回を集中する事です。感覚ではなく頭でしっかり計算して考えるので結構大変な作業です実際は。スポーツで言うところのイメトレと同じでしょうか。

予測して淹れたコーヒーを飲んだら現実はどうなのか?ここに尽きます。
なので、少なくとも基礎知識は学ばないと進むのが極めて困難な道のりに…。

イメージしたコーヒーが現実とどれほどズレているかを理解し、それを修正するには何が必要なのかを考えてどんどんブラッシュアップ。しかし、これを繰り返す事で良くなってくると同時に狭いゾーンへ突入してしまいます。このゾーンに入ると調整がピーキー過ぎて、もはや抽出技術以外の部分に大きな影響をうけてしまうでしょう。

そこまでくると応用の応用とかですから、現実には基礎をおろそかにせずひたすら鍛えることが早道だと思っています。

とはいえ、これは技術論だけであって実際はここにサービス、雰囲気、人柄などが+@してくるので、美味しく感じさせる要素は色々あります。僕の教育理想はこの要素に、ドリップ技術や哲学がのってくれるのが目指したいとこですね。